アマチュア衛星通信

アマチュア衛星通信 その1 (Rig/Ant検討)

2015年4月22日  
  

1200MHz運用のためKENWOOD TS-790Gをオークションで購入した。外観も非常にきれいで動作も問題ない、何より嬉しいのは電源コード、マイクが付属していてすぐに使用できる状態であること。現在利用中のFT-2000の上に載せて利用している。変更申請手続きも終わったので、何かほかに利用できることはないかと考えていたところ、以前から興味を持っていたアマチュア衛星通信を思いついた。

インターネットサイトでいろいろ調べて見るが、かなり流行のピークは過ぎているようで古い記事が多いが、まだまだ楽しめそうだ。

アンテナの準備

アマチュア衛星通信サイトJAMSATで見つけた500円アンテナを自作することにし、144MHz 6ele 435MHz 11ele 1200MHz 10eleで製作した。

1200MHzは、木製ブーム、エレメントは3mmのアルミ線いずれも100円ショップでエレメント固定にはホットボンド使用・・アンテナ材料は500円で収まった。

144MHz,435MHzはブームにアルミ角材使用したため1500円アンテナになったが、実に経済的に考えられている。安くて簡単にでき再現性もよく、特別のマッチングセクションが不要なこともおすすめポイントだと思う。

アマチュア衛星通信 その2 (SWR測定器)

2015年4月24日  
 

手持ちのSWR計の対応が144MHzまでで435MHz、1200MHzのアンテナ調整ができない。

このため、クラニシのRW-201Aもオークションで購入、仕様は1000MHzまでの対応だが、ほかのサイト情報で1200MHzのSWRも測れていることを確認している。これで、アンテナ調整の準備も整った。

室内で、144MHz、435MHz、1200MHzのアンテナ調整を行った。1200MHzの調整はmm単位と書かれていたが、本当に細かい。144MHz、435MHzは無調整、1200MHzは0.5mmほどラジエータを短くし、SWR調整ができた。衛星通信用500円アンテナは、帯域も広く使いやすいようだ。

アマチュア衛星通信 その3 (同軸ケーブル)

2015年4月30日  
 

いよいよアンテナの取付けと行きたいが、同軸ケーブルの準備が必要だ。家電量販店ではBS用の75Ω対応しかない。同軸ケーブルは1200MHzともなると太いに越したことはないが、屋内引き込み孔の余裕がほとんどないため5D-FBで対応することにし、ネットで100mまとめて購入した。1200MHzでは損失が非常に大きくなる。ケーブル長は20m、1200MHzの損失は2.3dB/10m、20mでは4.6dBとなる。かなり大きいが、これでやってみることにする。

JARL Webサイトより引用

http://www.jarl.org/Japanese/7_Technical/lib1/coax.htm

アマチュア衛星通信 その4 (アンテナ取付)

2015年5月1日  
 

いよいよ、組み立てたアンテナをタワーに上げることにした。しかし、タワーにはすでに4本のアンテナがありツリー状態、今回は7MHzロータリーDiePoleと4eleトライバンダーの間に収めることにし、1200MHzは水平、435MHzは水平と144MHzは垂直にそれぞれ上げ、仰角約20度ほどで取り付けた。取り付けでは144MHzのアンテナが周囲に引っ掛けるたびに簡単に曲がるため修正しつつ設置する必要があった。地上高約13-17mとなる。 

アマチュア衛星通信  その5 活用情報サイト

2015年5月23日  
 

衛星通信に関するインターネット上の情報を調べて見た。
いろいろ情報を検索し、情報の新鮮さ等から、役に立ち私が現在も利用しているサイトをまとめてみた。

軌道情報・・・
Calsat
ksat

Active衛星情報、UPDOWN周波数・・・
Live OSCAR Satellite Status Page http://oscar.dcarr.org/ 
 衛星周波数一覧表 http://www.asahi-et.or.jp/~ei7m-t/satslisj.htm

ドップラーによる周波数偏移 ・・・意外と簡単! 誰にでもできるサテライト通信
http://www.jarl.com/saitama/download/satellite_20090329.pdf

Clear Lake Amateur Radio Club
 VHF/UHFのための安価なアンテナ
http://www.jamsat.or.jp/features/cheapyagi/uhf.html

アマチュア衛星通信 その6 RIG接続コード

2015年6月13日  
 

TS-790のPC制御を行うため、仕様を確認すると15PINと6PINのPINプラグが必要、さっそくKENWOODのサービスに電話で確認、15PINプラグは在庫有りで、近くの量販店に注文し、2~3日で入荷連絡あり確保する。その他の6PINプラグと制御するためのUSB-RS232C変換は福岡のマルツさんから購入した。USB-RS232C変換コネクターは516円+税で購入。
まず、15PINはパケット通信の端子、ここで衛星交信用のCWを制御する。今まで使っている制御装置(別冊CQ ham radio No.13 2010.9の記事で作成)を切り替えて使用する。
 
DATA-IN—-PKD(11pin) TS-790(ACC2プラグ)
DATA OUT—-  MAF(3pin)
PTT       ———   PKS(9pin)
G            ———   G(10pin)
完成後CWTESTWINでCW確認してみる。問題ないようだ。
次に、PC制御のための接続コードを作る。
USB-       RS232C      TS-790(DIN6PIN)
TXD(pin3) —- RXD(pin3)
GND(pin5) —-GND(pin1)
RXD(pin2) —–TXD(pin2)
CTS(pin7) –|   |–CTS(pin4)
DTR(pin8)–|  |–DTR(pin5) 

久しぶりの半田付け作業無事完成してHAMLOGでテストしてみる。以前の機器からかFT-2000に比較して表示のタイムdelayが気になるが、表示は確認できた。

アマチュア衛星通信 その7 (ループテスト)

2015年6月17日  
 

いろいろと調べて見ると日本で打ち上げたFO-29が比較的安定して衛星通信ができる1つの衛星のようだ。
このFO-29に照準を合わせて、ループテストを行うこととした。まず、不明な点はuplinnk,downlink周波数の関係、本当に戸惑ってしまった。
 周波数の関係を書いたものもたくさんあり、軌道情報等から今+3KHzとか情報もあるが、ループテストがうまくいかない。多分これで約1週間ほど試行錯誤を繰り返したと思う。
最終的に役に立った資料はJK2XXX局の(意外と簡単! 誰にでもできるサテライト通信)の資料3アップリンク、ダウンリンクの周波数関係を見てループテスト行い、ついにループテストが完成した。宇宙から帰ってきた自分自身の信号に、今までのアマチュア無線では感じられない衛星通信の不思議な一面を味わうことができた瞬間でした。
TNX JK2XXX

ダウンロード
satellite_20090329-8.pdf
PDFファイル 124.3 KB

アマチュア衛星通信 その8 (初交信)

2015年6月21日  
 

記念すべき衛星通信(Vir FO-29)による初めての交信は2015年3月28日16:40(JST)にJA3FWT局と交信でき、その後3月29日にJM1SBU、4月1日にJA0BBW局と交信し、順調に進むと思われた。しかし、これ以降交信局数が増えなくなった。今までは、相手に助けられて(周波数をコントロール)交信ができていたが、まだ、本格的な周波数調整ができていないこと、またPC制御のCWでは素早く相手のコールサインを取り込めないなどの問題があることが分かってきた。

アマチュア衛星通信 その9 (周波数自動調整)

2015年7月3日  
 

インターネットで調べて見るとTS-790の自動周波数調整は、以下の方法等があるようだ。


1.ソフトウェアによるPC制御による方法
(1)Ham Radio Deluxe
試験のためインストールするも、制御機種としてTS-790はあるが、TS-790の周波数制御でMAIN、SUBの切り替えが頻繁に行われるため、使えない。
TS-790ではどうもMAIN,SUBの切り替えをしないと周波数設定ができないようだ。切り替えのタイミングでは送受信が一時的に途切れるので使うことが難しい。
(2)BOTSAT
TS-790とIC-910が機種として選定できる。
切り替えタイミングを500Hzごとにして、タイミングの問題を極力避けるとか、TS-790では受信周波数をフリーにするなど様々な改善がされている。しかし、TS-790のハードの基本的な問題は解決できないため、途中で他機種にされたとのこと。
いまさら、他機種にはできないので、最初の周波数設定、送信固定での機能を利用させていただくこととした。

http://www.vector.co.jp/soft/winnt/home/se492757.html

 

2.マイコンボードによる方法
 初期投資が必要、製作も必要なため今回選定外とした。
なぜ、わざわざマイコンボードなのかと考えてみたが、PCが非常に高価だった頃 の名残りではないかと思う。

アマチュア衛星通信 その10 (BOTSAT)

2015年7月5日  
 

やっとBOTSATを利用して、衛星通信を行った。
 慣れるためかなり時間がかかったが、2015.07.05交信することができた。

TNX  JG7BBO/7
BOTSATは、相手局の周波数を確認して送信周波数の設定に利用している。その後、受信周波数はあくまで手動で追いかけている。これでも衛星周波数設定、送信周波数設定を自動設定でき大変便利、紙のベースで受信周波数から送信周波数を計算し、設定する手間がなくなった。TS-790では、自動制御はかなりの制限があることを勉強した。